大和レジデンスオーナーの独り言 (19) 巨人・大鵬・卵焼き
20日は大寒で一年で一番寒い時期だが去年からずっと寒かったので
取り立てて今が寒いという気はしない。暦ではこれから半月立春(2月4日)までこの寒さが
続く訳だが早く寒くなったのだから早く暖かくなってもらいたいものだ。
19日に大鵬がなくなった。また昭和のヒーロー、大スターが逝ってしまった。
私は昭和(戦後)の芸能界、スポーツ界のヒーロー、スター5人挙げろと云われれば
ためらうことなく 石原裕次郎、美空ひばり、王貞治、長嶋茂雄と大鵬の名をあげる。
高度成長期の日本が一番勢いがあった頃のヒーロー。当時の流行語で子供達の大好きな
もの「巨人、大鵬、卵焼き」。私は少しひねた小学生だったので「阪神、柏戸、ハム
ソーセージ」だった。
男の子のなりたい職業といえば長嶋の活躍で野球選手というのが圧倒的だったが、当時
の男の子は大相撲も大好きだった。大鵬、柏戸はヒーローだった。(少年マガジン創刊号
の表紙は初代朝潮が少年を抱き上げているものだった。若貴全盛の時でも少年誌の表紙
を飾った事はないと思うが)
当時小学校の校庭は隅の方に土俵があり特に本場所中には必ず大鵬になったり柏戸になっ
たりして相撲を取ったものだ。
大鵬は負けない横綱だった。柏戸は勝つ時は強いけどよく負けてて千秋楽まで4、5敗して
た。休場もよくしてたしいつも優勝争いをし優勝回数を重ねる大鵬とは差が開くばかり
だった。多分に判官びいきで応援していつの日かの逆転を信じていたのだろう。
しかしそんな大鵬も現役晩年が近づくにつれあれほど万全と思われた体調も病気や怪我で
満身創痍で土俵に立つことになる。
それでも努力と鍛錬をかさね怪我の度に再起を繰り返し、限界説もはね飛ばし優勝回数を
増やし連勝記録もつくり後輩横綱の前に立ちはだかる
全盛期には血へどをはくほどの稽古もその落ち着いた表情からは測りかねたが、絆創膏や
包帯が目立つようになってからはファンの期待に答え続けヒーローであり続けることが
いかに厳しく努力がいるものであるか表情からうかがい知れるようになってきた。
そして気がついたら「巨人、大鵬、卵焼き」になっていた。
もし大鵬が理事長になっていたら八百長問題は起きなかった気がする。